【国際資格は、(強力な)国内資格だ】アビタス創業者三輪豊明が語る国際資格の魅力

大学時代の海外留学経験から、グローバルビジネスに興味を持つようになった三輪。大手通信機器メーカーにて念願の海外勤務を果たすも、軸となる専門分野を持ちたいと考え、USCPA(米国公認会計士)取得を決意して退職します。

その後、USCPAを取得してすぐに、学習中に感じた需要からUSCPA取得支援を行うU.S.エデュケーション・ネットワーク(現アビタス)を設立しました。「今は国際資格の取得を目指す良いタイミング」と、時代の変化も踏まえながらその魅力について語ってもらいました。

 

キャリアアップに効く国際資格

―ビジネスのグローバル化が進む中、コロナ禍によって働き方も変わろうとしています。変化の多い環境におけるキャリアアップには、どんな能力が重視されるでしょうか。

 

社会がどんなに変化しても、ビジネスパーソンに求められるのは高い付加価値を生み出すことです。その付加価値を生み出す基礎となるのが、ビジネスにおいて世界に通用する知識です。

アビタス創業者三輪

そういった知識を習得する上では、世界的に認知度の高い国際資格を取得するのが効果的だと考えています。経営や財務会計、ITといったビジネスに関する専門知識は世界的に標準化が進んでいますが、国際資格ではそれらの世界標準の知識を体系的に学ぶことができるからです。

日本では少子高齢化と人口減少から経済が縮小傾向にあり、今後もビジネスのグローバル展開は進んでいくでしょう。そんな中、コロナ禍によってオンライン化が加速したことで、海外とコミュニケーションを取る機会もますます増えていくはずです。

海外の人を相手に仕事をする場合、世界標準の知識を習得しているかどうかによって大きな差が生まれるかもしれません。このことからも、キャリアアップを有利に進めていく上で、国際資格を取得しておくことはとても大切になると言えるでしょう。

 

―国際資格の取得が有効なのは、どういった分野に携わる人でしょうか。

 

国際資格の学習では、もちろん特定分野に関する専門知識も学びますが、それと同時にビジネス全般に関する知識も学ぶことになります。そのため、習得したことは特定分野の業務においてのみ有効なわけではなく、幅広い業務で生かすことができます。

私自身もUSCPAを取得していますが、海外の組織と交渉する際には、そこで培った知識が非常に役に立っていると感じます。また、弊社のUSCPAプログラムの受講生を見てみても、経理や財務を担当している人はむしろ少なく、商社の営業部門の人が多いぐらいです。

USCPAでは会計や監査を中心に学びますが、それ以外にも経済・経営・法律・ITなど、ビジネスに関する幅広い知識を体系的に学びます。そのため、幅広いビジネスパーソンにとって、業務に生かせる知識を数多く身に付けられるわけです。

また、ビジネスのグローバル展開が進む中、国内で働く場合でも海外とコミュニケーションを取る機会が増えています。この傾向は今後も続いていくことでしょう。そういう意味では、海外志向が強くない人にとっても、国際資格の有効性は高まっていくと言えるかもしれません。

 

国際資格で習得するビジネスの「共通言語」

 

―国際資格で習得した知識は、仕事においてどのように生かせますか。

 

国際資格を取得する中で、ビジネスに関するさまざまな専門知識を身に付けることができます。これらはビジネスパーソンが前提知識として持っておくことが求められるもの、つまり、ビジネスのコミュニケーションにおける「共通言語」と言えます。

もし「共通言語」が理解できていない場合、コミュニケーションを取る際に多くの説明が必要になります。一方、「共通言語」が理解できれば、同じ内容でもコンパクトに、早く、正確に伝えられるようになるわけです。

グローバルな仕事をする場合、文化が異なるさまざまな国の人を相手にコミュニケーションを取らなければなりません。そのときにお互いが理解できる「共通言語」があれば、ビジネスをスムーズに進めやすくなるはずです。

単に英語を話せるだけでは、グローバルで付加価値の高い仕事ができるようにはなりません。大切なのは、ビジネスの「共通言語」を正しく理解し、適切に使いこなすことです。それができれば、グローバルにおいても能力あるビジネスパーソンとして評価されるでしょう。

また、世界的に認知されている国際資格を保有していると、自分が「共通言語」を習得していることの証明にもなります。グローバルな仕事をしていく上で、自身の能力を相手に認識してもらえることは大きなメリットとなるはずです。

「名刺に資格を記載すると、海外の仕事において相手の反応がガラリと変わった」といった話は、本当によく耳にします。国際資格を保有していることで仕事がスムーズになるというのは、多くの人が実感しているメリットなのかもしれません。

 

日本国内でも国際資格は取得可能

 

―メリットの多い国際資格ですが、日本国内でも取得できるのでしょうか。

 

国際資格というと、海外に行って英語試験をパスしなければならないというイメージがあるかもしれません。しかし、実は日本国内で取得できる国際資格もあり、日本のビジネスパーソンが取得しやすい環境が整ってきています。

例えば、弊社が提供しているプログラムにはUSCPAの他、CIA(公認内部監査人)、CISA®(公認情報システム監査人)などがあります。いずれも長い歴史を持つ権威ある資格で、世界中のさまざまな国の人々が受験しており、世界的な認知度も非常に高いと言えるでしょう。

USCPAは、2011年からは米国外での受験が可能となっており、今では日本国内で受験できるようになりました。なお、試験は英語で受ける必要がありますが、弊社プログラムでは完全に日本語で学習できるようになっています。

CIAとCISA®については、日本国内で受験できるのはもちろん、日本語で受験することもできます。国内試験と同じような形で世界的に認知度の高い国際資格を取得できるということで、目指しやすそうだと感じる人もいらっしゃるかもしれません。

また、弊社ではこれらの国際資格以外にも、「マサチューセッツ大学MBAプログラム」という本場の米国MBA(経営学修士)を取得できるプログラムも提供しています。オンライン学習で仕事を続けながらMBAを取得できるのが特徴で、日本語からでも学習をスタートできるようにカリキュラムを設計しています。

 

―ビジネスパーソンが国際資格の取得を目指す際は、どのように学習を進めていけばいいでしょうか。

 

国際資格を取得するためには、当然のことながら一定時間以上の学習をする必要があります。忙しいビジネスパーソンにとって、この時間を確保することが大きなハードルになるかもしれません。そこで重要なのが、移動時間や待ち時間といったスキマ時間をいかに有効に活用できるかという点です。そのため、弊社が提供するプログラムでは、このスキマ時間に効率良く学習できるような工夫を取り入れています。

例えば、テキストはスモールユニット方式を採用して、スキマ時間内に1ユニットを完了できるような形にしています。また、IT化に力を入れており、オンライン授業や電子テキストによって、いつでもどこでも学習できるようになっています。こういった便利なツールは、今後も開発を進めていく予定です。ぜひ有効に活用して、学習時間を確保していただければと思います。時間確保の問題をクリアすることができれば、国際資格の取得に大きく近づくことができるでしょう。

 

国際資格の取得は今が好機

 

―最後に、改めて国際資格の魅力について教えてください。

 

これからもビジネスのグローバル化は進展し、海外で働く人はもちろんのこと、国内で働く人についても海外を相手に仕事をする機会が増えていくでしょう。グローバルな仕事において高い付加価値を生み出すためには、国際資格の取得がとても有効だと考えています。

国際資格は、ビジネスにおいて必要な「共通言語」を習得することができると同時に、自身の能力を客観的に証明してくれます。これはグローバルで仕事をする際の強みとなり、仕事を円滑に進めていく上で大いに役立つはずです。

国際資格を取得するための学習は、もちろん大変なところはあります。しかし、国際資格を取得すれば、キャリアアップも含めて、その努力に見合うだけの大きなメリットを得ることができるでしょう。学習環境も整ってきており、ビジネスパーソンにとって今は国際資格の取得を目指す良いタイミングと言えるかもしれません。変化の多い時代を生き抜くための能力を、国際資格の学習を通じて身に付けていただければと考えています。

 

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三輪 豊明(みわ・とよあき)

株式会社アビタス代表取締役
パスメイクホールディングス株式会社代表取締役
米国公認会計士(米国ワシントン州、モンタナ州、グアム)、公認内部監査人

東北大学経済学部卒業。大和證券を経て、大手通信機器メーカーを94年に退社後、USCPA(米国公認会計士)を取得。95年にアビタスの前身となるU.S.エデュケーション・ネットワークを設立。米国カリフォルニア州立大学イーストベイ校講師。『グローバルキャリアをめざせ!USCPA合格へのパスポート』『スペシャリストをめざせ!CIA合格へのパスポート』(以上、税務経理協会)

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